ジャイアントペンギンの書庫

保管庫として活用

恋をしよう4

また部長室で千秋がソファに突っ伏してる・・・何かやらかしたんかな?

小日向ちゃん襲ってビンタされたとかやったら笑ったろ。

「千秋どうしたん?小日向ちゃんと喧嘩したん?」

「喧嘩なんかせぇへん・・・はぁ・・・デートしたい・・・」

「へっ?前に温泉行ったやん?」

「違う!アレは付き合う前やし初デートにカウントせえへんし・・・小日向との恋愛進行表作ってみたんやけど・・・とりあえず週一デートして・・・5回~6回デートしてからお泊まりしたい・・・んやけど早いかな?」

「え?そんなん計画するもんなん?デートしたいなんて・・・内緒の関係やのに・・・無理やん?」

「・・・そうや・・・はぁ・・・だから落ち込んでる・・・このままやったら小日向卒業するまでプラトニック・・・辛い・・・」

「ぷっデートせんでもいいやん?」

「段階は大事やないか!俺は・・・実はゆくゆくは結婚、老後までのプロセスも考えてる・・・はぁ・・・デートもせずに・・・・・・・・・なんて嫌われそうや・・・かなでに嫌われたら・・・俺、10代にして人生終わる・・・一生童貞や・・・」

   ソファに突っ伏す親友・・・この華やかで観客を煽るのが上手い派手なパフォーマンス好きな男が清廉可憐な乙女に恋して悩むなんてな・・・10代最後に珍しいものが見れたな・・・あっそや。

「千秋?神戸では無理やけど合宿名目でどっか行けばええんちゃう?合宿お付き合いするし」

「そうか・・・コンクールもあるし練習ついでにデート・・・ありやな・・・よし!沖縄に行くぞ」

「・・・なんで沖縄なん?暑い時は避暑に行くんもんちゃうの?」

「・・・・・・・・・・・・・・・水着見たい・・・」

   蓬生がポカンとした顔をしてから俺の肩をぽんと叩いた。

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   沖縄に着いた。

   機内ではうっかり爆睡してしまったが、小日向に寝顔が可愛いって言われた・・・喜ぶ事にしよう、できれば機内ではなく朝にベットで言われてみたかった・・・そんな日はいつ来るんだろ?

   とりあえずビーチに行こう!と夏らしく海のレジャーを満喫するためにビーチに誘う。

   オマケの2人は気にしない。

   着替える小日向を待つ・・・ドキドキするな・・・脚は綺麗なの知ってるけど・・・小日向だからな・・・きっとワンピースだな。

「・・・千秋・・・」

   恥ずかしそうに小日向が現れた。

   予想外だ・・・オフショルダータイプのビキニ。

   胸元はフリルで隠されている感じだけど・・・思ったよりあるような?

   脚はすごく綺麗だ・・・サイドの紐が可愛い・・し外したくなるな・・・

   ウエストはくびれていて細くてお尻は・・・

「・・・そんなに見ないで?細いし胸ないしがっかりした?」

「・・・可愛い・・・俺は胸にこだわりないし・・・脚・・・綺麗やな」

「そうなの?千秋・・・恥ずかしい・・・からパーカー着て?胸とか腹筋・・・カッコイイから困る・・・」

   てれてれと二人で見つめ合っていると背後から

「千秋~あーいー天気やなー沖縄は暑いなぁ」

「ごほんごほん!とりあえずビーチに行きましょう小日向さん」

   じっとりと睨んでしまう。

「お前らどっか行けよ・・・」

「えー千秋ー合宿らしく少しはみんなで遊ばんとな?小日向ちゃんの水着可愛ええし」

「本当ですねお似合いです」

「見るな!お前ら!かなでは俺のだからな」

   とりあえず定番なので皆でビーチボールで遊ぶ・・・けど本当は二人っきりで来たかった。

   付き合いでビーチボールで遊んでいると派手な大学生のような年頃の女が話しかけてきた。

「何処から来たの?カッコイイね?大学生?」

   小日向に気付かなかったのか男子3人だと思われたようだ。

   しつこいなと眉間にシワを寄せた時────

「どうしたの?」

   と言いながらキュッと小日向が腕にしがみついてきた!腕に胸が・・・柔らかい感触が───!

「早く行こう?カップルでパラセーリングできるの!一緒にしよ」

「そうだな・・・パラセーリングやった事あるか?」

「ないの・・・楽しみ・・・今日はお泊まりだし、思う存分楽しめるよね?」

   俺にまとわりついてた女達は『なんだ・・・彼女と一緒なんだ』『あっちの男子いいんじゃない?』『私らの魅力分かんないなんて子供だよね~』と口々に言いながら去っていった。

「かなでパラセーリング行くか?」

   機嫌よく小日向に笑いかけたが・・・小日向の目が不機嫌そうだ・・・

「かなで?どうした?」

「千秋・・・パーカー着てって言ったよね?」

「??怒ってるのか?」

「千秋格好良いから心配・・・彼女がいるのに逆ナンパなんて信じられない・・・今日はずっと離れちゃダメ!」

「かなで・・・ヤキモチか?可愛ええ・・・」

   ぎゅっとしがみつく小日向を連れてパラセーリングした。

   海の中でさりげなく肌に触れたりする・・・海って最高だ。

「小日向ちゃんって意外とヤキモチ焼きなんやね?」

「あのパワーでライバル蹴落しそうですね・・・秘密の期間すぐに終了するんじゃ・・・」

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   海で存分に遊んだ後に・・・夜に小日向の部屋を訪れた、決してやましいことは考えていない・・・ちょっとはあるかも・・・

────コンコン

「はっはい!」

「あの・・・千秋だ」

   小日向はドキドキした。

   小夜ちゃんが言うのが現実に?!

   合宿中にオオカミになるかもだから夜は部屋に入れちゃダメって何回も念押しされたけど・・・オオカミになっても嫌じゃないかも・・・

   緊張しながら扉を開けると制服姿の東金が・・・オオカミを期待した自分が恥ずかしくて死にたくなった。

   制服姿で彼女に夜這いなんて・・・無いよね・・・

「かなで・・・少し外に出ないか?星が綺麗なんだ」

「うん行く、星見たい・・・」

   二人で浜辺に出る・・・真っ暗な夜空に星が瞬いている。

「わぁ・・・綺麗・・・」

「そうだな・・・かなで・・・その」

「なぁに?千秋?」

「キスしていいか?」

「う・・・うん・・・聞かないでいいのに・・・」

   小日向がキュッと胸に抱きついてきた、可愛いい・・・

「いつも部屋の中ばかりだから・・・綺麗な星空の中でキスしたかった」

「・・・千秋・・・だから沖縄なの?」

   小日向の顎を持ち上げて口付けるバードキスを繰り返して最後は舌を絡めるキスを初めてする。

   柔らかい舌が気持ちよくてやめれない・・・気がすむまでキスをしていたら小日向は立てなくなったようで倒れ込むように胸にくったりともたれ掛かって来た。

「・・・かなで?大丈夫か?」

「千秋・・・もう無理・・・」

「その嫌だったか?」

「馬鹿・・・嫌じゃないの分かってるのに・・・千秋ごめんね?千秋が部屋に来た時にオオカミになるのかなとか思っちゃったの・・・千秋・・・星空の下でキスしたいなんて・・・千秋がオオカミになるわけないのに・・・ごめんね」

   力強く小日向を抱きしめた・・・こんなふうに言われたらオオカミになんてなれない・・・やっぱり小日向の卒業までプラトニックか・・・。

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   千秋が部屋を訪ねてきた時にドキッとした・・・    

   ついに千秋がオオカミになるのかなって・・・

   そんな事なくって星を見に行こうって・・・千秋のがずっとロマンチスト・・・ちょっとドキドキした自分が恥ずかしい・・・

   千秋って思ってたよりずっとずっと紳士で・・・どうしよう・・・私・・・魅力無いのかな?

────胸・・・・・・胸かな?

   小夜ちゃんが言ってた育乳ブラって効果あるのかなぁ・・・みんなに教えてもらおう・・・

   そう言えば・・・友達にそんなの相談するの初めてかも?

   恋って凄い・・・

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